恋に理由なんてない

この出来事で恋に落ちた、なんて劇的なエピソードなんてない。

 

でも、彼のこと気になりだした瞬間くらいは覚えてる。

 

まだ外の風が冷たい冬の終わり

俊くんの働く営業所に行く用事があり、

営業所にめちゃくちゃ通った月があった。

 

ある日、俊くんと彼の上司、私のチームの先輩と私

この4人で立ち話。

運用を決めたいねーって話してた。

 

この時、向かいにいた俊くん。

私の方を意味ありげな視線で見てくる。

 

『あれ? 俊くん、

なんか熱っぽい雰囲気出してない??

わたしの勘違いかもだけど。。。

あの、恋してるとき特有の熱っぽいような

雰囲気出してませんか?』

 

と思ったのです。

 

 

ひょっとしたら、私じゃなくて

わたしの先輩に対してだったのかもだけど!

 

でも、この日くらいから

 

「こいとさんとこれ探したときに・・・」

「こいとさんこう言ってたから・・・」

 

と私といっしょにした雑務の話を

めちゃ他人にするようになったのです。

 

 

 

いやいやいや!!!!

おねーさんそんなん勘違いしちゃうからね!?

いいの!!!?

 

と、少しずつ少しずつ意識しだし

 

 

半月経った頃には

すっかり彼のことが好きになっていました。

(ちょろい)

 

彼を意識し始めた頃には

桜の花が咲き始めていました。